のどの病気

のどの病気

のどは口腔(こうくう)、咽頭(いんとう)、喉頭(こうとう)に分けられます。口腔奥の咽頭の左右に口蓋扁桃(へんとう)があり、俗に扁桃腺と呼ばれています。ここが炎症を起こすと扁桃炎となります。また、咽頭周辺はたくさんのリンパ組織があり、細菌の侵入によって様々な病気に罹ってしまいます。また、喉頭には声帯という器官があります。この声帯が正常に振動することで人は声を発することができます。この声帯に小さな突出物(ポリープ)ができる病気を声帯ポリープと言います。
ここでは、扁桃炎と声帯ポリープについてご説明いたします。

扁桃炎

throat_1口の中には外部から様々なウィルスや細菌が入ってきます。
扁桃はリンパ組織の集まりで通常は、外部からのウィルスや細菌をいち早くキャッチし身体が免疫に必要な抗体を作るため感染から防ぐことができますが、過労や過度のストレス、のどの衛生状態の悪化などが原因で扁桃の免疫力や抵抗力の低下によって感染が起こり、扁桃炎が発生します。
症状

扁桃が腫れるため、のどに痛みがあり、食べ物を飲み込むときに痛みます。ひどいときには唾を飲み込むことも困難になります。身体のだるさや悪寒をともない40度近い高熱が出る場合もあります。医師の診察を受ければ、症状とのどの中の観察ですぐに扁桃炎の診断はできますので、このような症状が出ましたらぜひ『いいだ耳鼻咽喉科』にご相談ください。

治療

抗生物質や消炎鎮痛剤の服用、吸入などの局所療法などで治ります。病状などにもよりますが通常では一週間程度の通院で治ります。場合によっては、血液検査や細菌検査が必要な場合もあります。

声帯ポリープ

throat_2通常は左右にある声帯が触れ合い振動を起こすことによりきれいな声が発せられます。細菌やウイルスなどによる炎症や、大声を出しすぎて喉を酷使したりしますと、声帯に炎症が起きて粘膜上皮下で内出血を起こしポリープと言われる、小さな血腫ができます。これは主に片側に出来ることが多いです。左右両方の声帯に出来るイボのような突起は声帯結節と呼ばれ、これは常に大声を張りあげる男児や、喉を酷使する職業の方などに多く見られます。
声帯ポリープや声帯結節になりますと、声帯に突出物があるために声門がうまく閉じなくなり粘膜波動も悪くなってしまうため、声がかすれたり、声も出にくくなり声が途中で止まったりもします。
予防

なるべく大きな声を出さないようにしましょう。特にカラオケなどに行かれる場合は、無理に声を張り上げずにし、長時間歌い続けることも喉を酷使しますのでやめましょう。また、タバコなども喉に悪いので吸いすぎに注意してください。さらに乾燥した空気も喉に悪影響を及ぼしますので、乾燥する季節などはなるべく室内に加湿器を置いたり、きれいな空気を保つために空気清浄機などを置くのも予防につながります。それでも喉を酷使してしまった場合は、喉に十分な休息を与えましょう。

治療

声を聞いても大体わかりますが、ファイバースコープで直接見ることで診断は容易にできます。声のかすれが続くような場合は、ぜひ『いいだ耳鼻咽喉科』にご相談ください。軽い症状であれば保存療法を行い、喉の酷使を避け沈黙を保ちます。また、吸入治療や炎症を抑えるお薬の服用を勧める場合もあります。症状がひどい場合にはポリープ切除手術が必要なこともあります。